特許調査を効率化する請求項理解支援機能

概要

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近年,多くの企業が特許活用の重要性に対する認識を高めている.特許活用において特許調査は必須の業務であるが,煩雑で時間がかかるという問題がある.例えば,特許請求の範囲が定義されている請求項は,一般的に長大で文構造が複雑な一つの複文であるため,理解することは容易ではない.従来,特許調査者は,特許請求の範囲を理解するとき,請求項を何度も読み返して発明特定事項を抽出し,それぞれの意味属性と発明特定事項間の関係を解釈して,特許請求の範囲を理解するために必要な情報を紙面に書き出す作業を実施していた.このような煩雑な作業が,特許請求の範囲の理解にかかる時間を長大化する原因となっていた.この間題を解決するために,我々は請求項理解支援機能を開発した.本機能は,請求項テキストを入力とし,請求項を構成する要素をノード,各要素間の関係をエッジとしたグラフを自動作成して出力する.本機能により,特許請求の範囲の理解に必要な情報が自動的に抽出され,特許調査者が特許請求の範囲を理解するための作業が効率化される.
一般社団法人情報処理学会の論文
2006-06-17