高速攪拌による魚肉すり身中の魚油の微粒化と加熱ゲル形成能の向上
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概要
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真空高速攪拌機を用いてすり身に10%の魚油を乳化させ,至適攪拌条件を魚油粒子の分布状態,乳化物の粘度,および加熱ゲル形成能を考慮して調べた。低速度(900rpm)で攪拌した場合,攪拌時間に伴って魚油粒子は小さくなり加熱ゲル形成能は上昇したが,10分以上攪拌しても乳化状態は安定しなかった。一方,低速度(300rpm)から高遠度(3000rpm)までの段階的攪拌により,乳化物の粘度の増加,魚油粒子の均質な微粒化が達成されるとともに高い加熱ゲル形成能が得られ,安定した乳化状態が達成された。以上の結果により,強い攪拌力による油球の微小化がゲル形成能の向上効果をもたらすことが示唆された。
- 公益社団法人日本水産学会の論文
- 2002-07-15
著者
-
岡崎 惠美子
独立行政法人水産総合研究センター中央水産研究所
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大村 裕治
(独)水産総合研究センター中央水産研究所
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山下 由美子
(独)水産総合研究センター中央水産研究所
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大村 裕治
独立行政法人水産総合研究センター・中央水産研究所
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山下 由美子
独立行政法人水産総合研究センター・中央水産研究所
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岡崎 惠美子
(独)水産総合研究センター
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山下 由美子
中央水産研
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