ビンドシェドラーグリーン誘導体を用いる陰イオン界面活性剤の吸光光度定量

概要

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ラウリルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどの陰イオン界面活性剤の抽出比色定量試薬として,ビンドシェドラーグリーン型のカチオン染料を合成し,定量条件を検討した.合成した試薬の中でN,N-ジプチル誘導体(BBG)が良好であり,陰イオン界面活性剤標準試薬であるスルホコハク酸ジ-2-エチルヘキシルナトリウム(SSS)と中性で反応し,トルエン抽出した際の見掛けのモル吸光係数は71000である.抽出は1回の操作でほぼ完全であり,検量線はSSSの0〜1.4×10^<-5>Mの範囲で直線性を示し,吸光度は0.047〜1.041であった.応用として河川水中の界面活性剤の定量を行った.その結果,10ppb〜0.3ppm範囲の陰イオン界面活性剤が再現性よく定量できた.共存イオンの影響として,10^<-3>M程度のマグネシウム,カルシウム及び鉄(III)の妨害を受けるが,EDTAによりマスクすることができた.しかし,10^<-7>M程度のステアリン酸ナトリウムの妨害が見られた.
1978-03-05