イオン会合性試薬を用いる2,4-ジニトロベンゼン誘導体形成によるチアミンの吸光光度定量
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概要
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チアミンを2,4-ジニトロフルオロベンゼンと反応させ,生成した誘導体をイオン会合性試薬であるトロペオリン○○を用いて吸光光度定量する方法を検討した. 方法は試料水溶液に3%炭酸ナトリウム水溶液10ml,2,4-ジニトロフルオロベンゼンのアセトン溶液5mlを加え80℃で15分間加熱後,冷却し,クロロホルム10mlを加え誘導体を抽出する. 次いでこのクロロホルム相5mlを採りこれにトロペオリン○○溶液1ml,pH3.92の緩衝液2mlを加え2分間振とうする. 遠心分離後クロロホルム相の2mlを採り,lO%塩酸のメタノール溶液O.5mlを加えた後波長543nmで吸光光度定量した. この方法では金属イオン,ブドウ糖,乳糖などは約(20〜30)倍共存していても測定値に影響を与えないが,アスコルビン酸,フラビンアデニンジヌクレオチドは約(3〜5)倍共存していても測定値に負の影響を与え,その除去は不可能であった. 本方法の定量範囲は(9.44×lO^<-6>〜6.04XlO^<-5>)Mであった.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1983-04-05
著者
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