増感効果を利用したアンモニアの原子吸光分析
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
微量のアンモニアを迅速に定量する目的で,銀の原子吸光に際しての増感効果の適用を試みた.アンモニア測定試料として,アンモニア水,塩化アンモニウム,硫酸アンモニウム,硝酸アンモニウムを用いて検討した.測定ランプとしては,アンモニァと錯体を形成する銀,コバルト,銅,ニッケル,および錯体を形成しないとみなされるカルシウム,マグネシウムのランプを用いて検討を加え,増感効果の認められる銀ランプを選択した.さらに妨害元素として,ナトリウム,カルシウム,コバルト,ニッケル,銅,バリウム,ストロンチウム,カドミウム,亜鉛について検討し,アンモニアに対し,イオンとして0.3〜4重量倍存在しても影響ないことを確認した.検量線は,アンモニア水を用いたものも,塩化アンモニウム,硝酸アンモニウム,硫酸アンモニウムのアルカリ溶液を用いたものもpH8.5〜10.3の間では同じであった.試料測定および検量線作成は次のとおりである.アンモニア水については,銀として1.28μg/m<I>l</I>含有する硝酸銀溶液を試料と等量加え,アンモニウム塩類については,試料溶液を水酸化ナトリウムでアルカリ性とした.ついで銀として1.28μg/m<I>l</I>含有する硝酸銀溶液を試料と等量加え,測定溶液のpHを8.5〜10.3の間に設定して分析した.本法によるアンモニアの定量限界は2.4〜20μg/m<I>l</I>であり,変動は2.22%,回収率も98〜100%と満足すべきものであった.
著者
関連論文
- ホスホン酸ビス(2,4-ジアミノフェニル)による銅(II)の吸光光度定量
- 原子吸光分析法による塩酸エフェドリン共存下における塩酸メタンフェタミンの間接定量
- イオン会合性試薬による塩酸ケタミンおよび塩酸キニーネの吸光光度定量
- イオン会合性試薬を用いるニコチンの吸光光度定量
- 原子吸光分析法によるエステル類の間接定量
- イオン会合性試薬による農薬カルタップの吸光光度定量
- 原子吸光分析法によるニトロ化合物の間接定量
- 原子吸光分析法によるアルコール類の間接定量
- 原子吸光分析法によるアルデヒド類の間接定量
- 原子吸光分析法による低分子ケトン類及びアルデヒド類の間接定量
- バナジウム系窯業顔料中のバナジウムイオンの原子価
- ホスホン酸ビス(2,4-ジアミノフェニル)によるクロム(VI)の吸光光度定量
- 熱分解ガスクロマトグラフィーによるフタル酸の定量
- イオン会合性試薬による低分子量アミン類の吸光光度定量のためのベンジルアミン類の検討
- 原子吸光分析法によるα-アミノ酸の間接定量
- 原子吸光分析法によるバルビツール酸類の間接定量
- 原子吸光分析法による2-アミノ-2-デオキシヘキソース類の間接定量
- 原子吸光分析法によるアルカロイド類の間接定量
- 原子吸光分析法による脂肪族アミン類の間接定量
- 原子吸光分析法による酸無水物の間接定量
- 原子吸光分析法によるビアセチルの間接定量
- ウルトラマリンに関連した反応の研究 第2報 : A型ゼオライトからのウルトラマリン合成過程の研究
- 磁気中の酸化鉄のESRによる研究
- 神明カオリンのESR法による研究
- Linde Aモレキュラーシーブよりウルトラマリン・ブルーの合成法
- ウルトラマリンに関連した反応の研究 (第1報) : カオリンからのウルトラマリン合成過程の研究
- 増感効果を利用したアンモニアの原子吸光分析
- イオン会合性試薬によるモルヒネの吸光光度定量
- イオン会合性試薬を用いる2,4-ジニトロベンゼン誘導体形成によるチアミンの吸光光度定量
- 原子吸光分析法による有機試薬の間接定量 : 多価アルコール類,エチルアルコール中のアセトアルデヒド,四塩化炭素,ベンゼン中の二硫化炭素の定量
- 原子吸光分析法による第1アミンの間接定量
- 原子吸光分析法によるバルビツール酸類の間接定量
- バルビツール酸系催眠剤の血液中からの溶媒抽出と薄層クロマトグラフィーによる分離
- 原子吸光分析法によるフェノール類の間接定量
- ドラーゲンドルフ試薬作製条件の検討
- 原子吸光法による血液中の鉄の定量