意味記憶システムIX : 意味ネットマシンIXM2の構成

概要

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意味ネットワークの処理は、扱うデータ数の増大に伴って計算量が爆発的に増加する性質がある。このため自然言語をはじめとする意味ネットワークの応用の現場では、計算量の増加をいかに抑制するかが、アルゴリズム開発時の要諦の一つとなっている。大規模な意味ネットワークを扱うためには、処理アルゴリズムのオーダを低減することがポイントであり、そのためには超並列計算機の導入が必須である。スーパーコンピュータのベクトル処理の効果は意味ネットワークではあまり期待できない。このような背景から電総研では意味ネットワーク処理向き並列マシンIXMの開発を進めている。IXMは、大容量連想メモリを備えたマルチプロセッサシステムである。現在稼動中のプロトタイプは33台のPEと大容量連想記憶(128KWまで実装可能)から成り、SUN-3/260上のQuintus Prologと接続して、基本処理機能の評価とプログラム開発を進めている。これと並行して、73台のPEから成るIXM第2版(IXM2)の開発を行ってきたが、そのハードウェアが完成したので、本稿ではその概要について述べる。
一般社団法人情報処理学会の論文
1989-10-16