ファジィ理論を用いた輪郭抽出 : 画像の特性に合わせたメンバーシップ関数の自動生成

概要

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画像情報の一つである「輪郭」は、画像の解析や分類に有効であり、その抽出については様々な方法が提案されている。しかし、画像は扱う対象によってその特性が異なっているため、既存の方法がはいずれをとっても、ある特定の画像については適当な輪郭が抽出できるにもかかわらず、全ての種類の画像に対して有効であるとはいいがたい。とはいえ、多種に及ぶ画像に対し、それぞれに適当な方法を見いだしてはそれを適用するという方法では、処理効率が悪い。そこで、我々は、全ての画像をある程度の統一性をもって処理しつつ、扱う画像の特性に適応した方法で、輪郭抽出を行うことが必要であると考える。そして、これを実現するための手段として、「ファジィ」理論を用いることを提案する。この方法では、適当なメンバーシップ関数を選択することにより、単一のルールを適用して、異なる特性の画像の輪郭を抽出すること、また、メンバーシップ関数が、人間の視覚的(感覚的)な色の概念と相重なるため、適当なメンバーシップ関数を直感でとらえることが可能である。
一般社団法人情報処理学会の論文
1993-03-01