指向性アンテナを利用した無線LANの提案

概要

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アクセス制御方式(多元接続方式)は、無線LANの利用形態や設置環境(分散型か集中型かなど)のシステム面、そして、使用周波数等、物理層における技術やその仕様が、密接に関連して成り立っている。この観点からもが多元接続方式の検討は、たいへん重要なことであるといえる。アクセス制御技術である多元接続方式に対する一般的な要求条件として次のものがある。・隠れ端末に対処できる。・端末の可搬性を束縛しない。・高スループット/低遅延を達成できる。(周波数の有効利用)・確実な衝突検出ができる。・adHoc ネットワークにも対応可能である。これらの要求条件を満足すべく、我々は、指向性アンテナを利用した多元接線方式、STMA/DA(Single Tone Multiple Access with Directional Antennas)を提案する。我々は、計算機シミュレーションにより、STMA/DA方式を他方式(CSMA、RI-BTMA)と比較検討して、その特性の評価を行った。その結果、我々は、STMA/DA方式がすばらしい性能を持ち、多元接続方式に対する要求条件を十分に満足するものであることを確認した。
一般社団法人情報処理学会の論文
1994-03-07