時間的要因を考慮したマルチメディア文章体系の構築 : 空間関係及び時間的同期関係の記述法について

概要

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今日のコンピュータ技術の発達に伴い、我々は様々なメディアの情報(テキスト、グラフィック、音声等)を扱えるようになった.さらに、各メディアを統合した、いわゆるマルチメディア情報を扱うためのシステムも開発されている.しかし、マルチメディア情報を扱うには、いくつかの問題点がある.第一に、ハードウェアの制約が挙げられる.画像や音声のデータは従来のテキストデータに比べてデータ量が非常に大きく、多くのメモリと高速な処理が要求される.第二に、通信環境の問題が挙げられる.従来のネットワーク・アーキテクチャは単一メディアの通信を考慮して発達してきたので、各メディアを統合的に扱うには一般に不向きである.第三に、マルチメディア文書体系の標準化の問題が挙げられる.現在、テキスト、幾何学図形、静止画像を組み合わせた文書体系が標準化されているが、音声、動画まで含めた文書体系は標準化されていない.マルチメディア情報を扱うシステムが満たすべき基本要素として、以下のものが挙げられる.・情報の生成・情報の蓄積・更新・削除・情報の提示・情報のやりとり(コミュニケーション)我々は、これらの要件を満たすマルチメディア統合システムを実現するために、ODA(Office Document Architecture)を拡張したマルチメディア文書体系を提案する.この文書体系により、異機種間で交換可能な時間関係を含む文書の記述が可能となる.
一般社団法人情報処理学会の論文
1991-02-25

時間的要因を考慮したマルチメディア文章体系の構築 : 空間関係及び時間的同期関係の記述法について

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