対象ソフトウェアの分析に基づくプロトタイピング技術の有効性評価

概要

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ソフトウェア開発の理想は、ツールの利用によってソフトウェア開発が(1)〜(2)のステップで行われることである。(1)ライフサイクルの早い段階に、プロトタイピングすることにより、与えられた要求仕様がユーザの意図どおりであることを確認する。(2)与えられた要求仕様を解析して、要求仕様そのものが無矛盾性・(並行プロセス間の)妥当性・完全性(曖昧さや欠落情報のないこと)・到達可能性などを満足することを確認する。(3)自動生成される前に、自動生成されるプログラムの性能(レスポンスタイムやスループット)を計算し評価して、性能面でもユーザの要求を満足するようにする。(4)確認された要求仕様を満足するプログラムを完全自動で生成する。このとき、(5)生成されたプログラムの品質が保証されており、ユーザはデバッグする必要がない。PAPSは、上記の理想を実現するためのシステムであり、(1)と(3)のプロトタイピング機能、(2)の要求分析機能、(4)と(5)の自動プログラミング機能から構成されている。このうち、(4)と(5)については、対象がバッチ処理プログラムの範囲で既に実現されている。(1)についても既に実現されているが、(1)の結果を(4)と(5)に繋げる処理を現在開発中である。本稿では、プロトタイピング技術と対象ソフトウェアを分析し、各々のプロトタイピング技術が、対象ソフトウェアの各々に対してどのように有効であるかを評価する。そして、この評価を踏まえ、PAPSが支援するプロトタイピング機能を明らかにする。
一般社団法人情報処理学会の論文
1989-10-16

対象ソフトウェアの分析に基づくプロトタイピング技術の有効性評価

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