仕様化・設計法のオブジェクト指向的手法を用いたモデル化について
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概要
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ソフトウェアの仕様化・設計段階を支援するための種々の方法論やツールが開発され,それらのうちのいくつかは実用化されている.しかし,これらの効果は使用する問題領域や環境(組織も含む)に大きく依存しており,ある方法論・ツールが効果を挙げても,異なる問題領域や環境で効果的には使用できない場合もある.あらゆる問題領域や環境に適切な方法論・ツールは存在するのであろうか?万能なlつの方法論・ツールを開発するよりも,状況に応じて適切な方法論・ツールを組み合わせて使うのが現実的であろう.Method Engineering(メソッド工学,方法論工学),その中でも特にメタモデリング技法は,状況に適したソフトウェア開発方法論・ツールを構築する上で重要な役割を果たす.あるまとまりを持ったメソッド部品(メソッドフラグメント:Method Fragmentと言う)をカスタマイズし,それらを組み合わせて状況に適切な方法論を作成することが考えられる.このようなメソッド部品を格納したデータベースをメソッドベース(Method Base)と呼ぶ.上記のような目的を達成するためには,再利用性の高いメソッドフラグメントを用意する必要があり,メタモデリング技法も高い再利用性を提供するものでなければならない.本稿では,オブジェクト指向概念に基づいたメタモデリング技法について述べる.オブジェクト指向には,情報隠蔽による高いモジュラリティや継承によるカスタマイズのしやすさなど,再利用に適した機構を持っている.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1995-09-20
著者
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