関数型並列データベース・システムにおけるメモリ資源割り当て方式

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データベースの多様な応用分野に適応可能な並列処理方式として、ストリーム指向型並列処理方式を提案し、それを実現する関数型並列データベース・システムSMASHを構築している。本システムの特徴は、関数型計算の概念を適用することにより、任意のデータベース演算を関数として定義し、それらの演算を組み合わせることによって生成される問い合わせを並列に処理する点にある。また、データベース処理におけるデータの流れ、すなわちデータベース本体および問い合わせ処理途中の中間結果をストリームとして扱っている点が特徴である。本システムでは、引数の評価方法として要求駆動型評価方式を用いている。この方式では、関数の入力引数の値が必要になった時点で、その引数値の計算を行なう関数に対してデータの生成を要求するデマンドを伝達する。そのデマンドを受けとった関数は、ある一定量(グラニュラリティ)のストリーム要素群を生成する。本システムでは、各問い合わせの処理に適したグラニュラリティを柔軟に設定することが可能であり、この設定に従って関数間でストリーム要素を受け渡すためののバッファにメモリが割り当てられる。ストリーム指向型並列処理では、グラニュラリティの設定、すなわちバッファヘのメモリ資源の割り当てが、問い合わせの総計算量および並列性を決定する主要な要素となる。従って、問い合わせの実行に求められる要求に応じて適切なバッファ・サイズを設定することが重要である。本稿では、メモリを共有していないプロセッサ(以下、サイトと呼ぶ)をネットワークによって結合した環境上での問い合わせの処理時間を最短にするためのメモリ資源割り当てについて述べる。本方式が対象としているデータベース処理は、データベース演算をノードとする木構造として表される。また、データベース演算は、図1に示すように各サイトに割り当てられる。
社団法人情報処理学会の論文
1994-03-07

関数型並列データベース・システムにおけるメモリ資源割り当て方式

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