関数型計算に基づく並列データベース・システムの通信系の実現

概要

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我々は、データベースの多様な応用分野に対応可能な並列処理システムSMASHを提案している。SMASHシステムの実現環境として、汎用の共有メモリ型マルチ・プロセッサや汎用の単一プロセッサが高速のローカル・エリア・ネットワークで結合されている環境を設定している。SMASHシステムの特徴は、データベースの問い合わせの並列処理を関数型計算の枠組の中で実現する点にある。また、データベース処理におけるデータの流れをストリームとして扱うことにより、データベース演算間に内在する並列性を抽出する。SMASHシステムは、問い合わせの並列処理実行時に、その問い合わせにおいて用いられるデータベース演算の実行を行なう関数インスタンス、および、それら関数インスタンス間のストリームの実現を行なうチャネルを生成する。関数インスタンスは、チャネル通信モジュールの機能を用いて、ストリーム要素の送受を行なう。本稿では、そのストリームに対する引数がcall-by-name(名前呼び出し)で参照されいて、かつ、1生成者関数インスタンス(ストリーム要素を生成する関数インスタンス)に対して、1消費者関数インスタンス(ストリーム要素を消費する関数インスタンス)が対応している場合のチャネル通信モジュールの実現方式を提案する。そして、call-by-need(必要呼び出し)で参照されている場合への拡張、および、複数の消費者関数で同じストリーム要素を参照する場合への拡張の方式について提案する。
社団法人情報処理学会の論文
1993-03-01

関数型計算に基づく並列データベース・システムの通信系の実現

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