意味の数学モデルの画像データベース検索への適用
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概要
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画像データを対象としたデータベースシステムの実現においては、画像データの定義、表現、および、検索のための方式設計が重要な課題である。従来の画像検索方式は、部分的なパターンマッチングによる直接的な方法と、画像の抽象情報による間接的な方法の2つに大別できる。本稿では、後者の方法を対象とした画像データの検索方式を提案する。この方式は、文脈あるいは状況に応じて動的に変化するデータ間の意味的な関係を計算するモデルとして我々が提案している意味の数学モデルに、パターンマッチングの機能を組み合わせて拡張した新しい画像データベースの検索方式である。本方式では、まず、パターンマッチングによる検索を用いることにより、大量の画像データから検索対象を絞り込む。そして、意味の数学モデルを適用することにより、絞り込まれた画像データ群の中から、ユーザの印象および画像の内容による意味的連想検索を実現する。本稿では、この検索方式における意味の数学モデルの適用部分について述べる。この意味的連想検索方式では、正規直交空間をイメージ空間として形成する。その空間上に、ユーザの印象や画像の内容を指定するためのキーワード群を座標点として写像し、また、画像自身を表現するメタデータ群を各々座標点として写像する。そして、キーワード群を用いて、印象あるいは内容を説明する文脈を与え、イメージ空間内において、その文脈に対応する部分空間を選択する。その部分空間内における画像の位置により、文脈に応じた動的な画像検索を行う。本モデルで表現できる文脈の様相の数は、ほぼ無限(現在、約2^800通り)である。
- 1995-03-15
著者
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