Corynebacterium acetophilum新菌種による酢酸からグルタミン酸の生成
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概要
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土壌中から唯一の炭素源として10%の酢酸塩をふくむ培地で生育できる無胞子の細菌A51菌株を分離したが, このものはplemorphicであり酢酸からグルタミン酸を生成した。この菌株によるグルタミン酸の生成と生育とに関する培養条件をしらべた。この菌株はCorynebacterium acetophilumと名づけられたがビオチンがなくても生育でき, ビオチンがある場合には最高の生育に達するまでの時間が短縮された。0.2%の酵母エキスあるいは0.1%のコーンスティープリッカーの添加によりグルタミン酸の生成はいちじるしく増大した。有機窒素源中のグルタミン酸生成に影響する物質の本体はビオチンであるらしい。さらにグルタミン酸の生成は適当な培養時期にペニシリンを添加することによって増大した。酢酸のほかには, コハク酸, クエン酸, グルタミン酸がある程度グルタミン酸を生成したが, それらの物質からの収量は酢酸の場合よりいちじるしく低かった。プロピオン酸, 乳酸, エタノール, n-プロパノールからはグルタミン酸の生成はみられなかった。o-エチルホモセリンやo-プロピルホモセリンがエタノールやn-プロパノールからそれぞれ生成されることがわかった。
- 社団法人日本生物工学会の論文
- 1968-03-25
著者
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