並列処理ネットワークのための性能評価用シミュレータ生成系INSPIRE

概要

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本稿では、汎用ネットワーク・シミュレータ生成系INSPIREを提案する。本システムでは、ユーザがネットワーク記述言語NDLによりネットワークの資源、ネットワークのトポロジ、ルーティング・アルゴリズムといったネットワークの諸特性を記述できる。また、ユーザは各PUの動作をC言語により記述することができる。INSPIREではこれらの機能により、あらゆる転送パターンにおける種々のネットワークの性能評価を行なうことができる。INSPIREはyacc、lexによるNDLトランスレータと、C言語によるシミュレーション実行用のカーネルライブラリからなり、現在各種UNIXワークステーション上で稼働中である。INSPIREのこれらの特性を活かし、ネットワーク間の転送性能比較を行なった。その結果、NDLが様々な直接網・間接網の記述を行なえること、それらのネットワーク上での性能評価を容易に行なえることを確認した。また、生成されたシミュレータの実行速度は、特定のネットワーク専用に記述されたシミュレータのものと比べ約40%程度の低下が見られた。しかし、これはINSPIREの汎用性を考えるとほぼ満足できるものと考えられる。
一般社団法人情報処理学会の論文
1995-08-23