CP-PACSのアーキテクチャの概要

概要

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CP-PACSは,QCD計算に代表されるような計算物理学を中心とする科学技術計算を,超高速処理することを目的とした超並列計算機である.本報告では現在詳細設計を行っているCP-PACSのアーキテクチャの概要について述べる.CP-PACSに採用されるノード・プロセッサは,汎用のRISCプロセッサに対しPVP-SW(Pseudo Vector Processor based on Slide-Windowed registers)と呼ばれるソフトウェア制御に基くベクトル処理機構を追加したもので,大規模科学技術計算において問題となるキャッシュ容量不足による性能低下を解決する.また,プロセッサ間結合ネットワークには高い交信性能と様々なデータ転送パターンに柔軟に対応するハイパクロスバ・ネットワークを用い,高速転送モードを始めとする特殊機構が提供されている.また,PVP-SWとシステム全体を効率的に動作させるためのコンパイラを中心とするソフトウェアも整備されつつある.
一般社団法人情報処理学会の論文
1994-10-27