通信ソフトウェア向けオブジェクト指向言語superC
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概要
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情報通信システムの発展に伴い,各種通信ソフトウェアの開発機会が増大するとともに,その規模も拡大し,通信ソフトウェアを効率的に開発することが課題となってきている.このため我々は,近年注目を集めているオブジェクト指向言語によるソフトウェアの高い生産性に着目した.また,情報通信システムおよび通信ソフトウェアの論理構造と,オブジェクト指向モデルとの類似性が高いことから,オブジェクト指向言語によるこれらの設計開発を行うこととした。そのために,通信ソフトウェアに要求される実行速度を十分に考慮しつつ,オブジェクト指向言語の特徴を生かし,かつ汎用的なシステム記述言語であるC言語と親和性のあるオブジェクト指向言語superCを開発した.さらに,本言語をOSI通信ソフトウェアの開発に実際に適用することによって,オブジェクト指向による設計・開発の効果を確認し,その言語で書かれたプログラムの性能を評価した.その結果,オブジェクト指向言語の利点を生かして,効率的に開発が行えることが確認できた.また,オブジェクト指向で問題となっている実行速度に関しては,コンパイル時にメソッドの探索・決定を行う静的束縛の機能を導入したことにより,実行時にメソッドの探索を行う動的束縛に比べ2倍以上の速度を得ることができることを確認した.
- 1989-02-15
著者
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