プロセス切り換え機構の高速化に関する提案

概要

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筆者らは, オペレーティング・システムの設計, 実現, 理解等をより容易に行うことを目的として, 資源管理を行うプロセスを通信で結合することによりシステムを記述する方式を提案し, UNIXシステムを例にして, 提案した方式によってオペレーティング・システムを汎用の小型計算機上で実現した. その結果, とくに, 通信によるプロセス切り換えのオーバヘッドが大きいことが明らかになった. 本論文では, プロセッサ・バンク方式と呼ぶ, プロセス切り換えの高速化を図るためのハードウェア機構を提案する. 基本的には, 複数のプロセッサをプールし, このプロセッサを切り換えることによりプロセスを切り換えることを考える. あるプロセッサがプロセスを実行するのと並列に, 別のプロセッサがプロセスの状態の退避, 実行可能なプロセスの選択, その状態の回復を行って次に実行するプロセスの準備を行う. そして, プロセスが停止すると同時に次のプロセスの実行を開始することにより, プロセス切り換えのオーバヘッドの大半を吸収する. また, プロセッサ・バンク方式によるシステムを, マイクロ・プロセッサを2〜4台用いて設計し, その性能を先のOSの動作解析から得られた実測データにより推定した.
一般社団法人情報処理学会の論文
1985-09-15

プロセス切り換え機構の高速化に関する提案

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