原始プログラムの構造を利用した局所参照モデルの実現と評価
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概要
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仮想記憶システム向きのプログラム動作モデルとして, これまでに数多くのモデルが提案されている. これら, 従来のモデルはすべて, 主記憶管理方式との関係から, プログラム実行時のアドレス参照列に注目したモデルであった. プログラム実行時の局所参照特性によって生成されるフェイズとその移動特性が, システムの性能に大きな影響を与えることから, プログラム動作モデルにおいてとくに重要な点は, その特性を正しくモデル化することである. 従来モデルのなかで, BLIモデルは, それを表現することを試みたモデルであるが, 他のモデルと同様, アドレス参照列に基づいたモデルである. これに対して, われわれは, プログラム実行時のフェイズ発生の原因が, 原始プログラム内の繰返し構造にある点に注目し, 先に原始プログラムの構造を利用してプログラムのフェイズとその移動特性を表現するモデルを提案した. 本論文では, 提案モデルの実現法, 実プログラムヘの適用結果について述べる. PASCAL コンパイラを改造して提案モデルの実現を試みたので, まず, その方法について述べる. 次に, 実プログラムに対して提案モデルを適用し, その特性を把握した結果について述べる. さらに, 同様のプログラムに対してBLIモデルを適用して得た結果と, 提案モデルからの結果を比較することにより, 両モデルの特徴を明らかにする.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1983-05-15
著者
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