子宮筋oxytocin感受性と血中及び子宮筋中steroid値
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概要
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概要子宮筋のoxytocin(OX)感受性と分娩発来までの日数の関係及び子宮筋のOX感受性と母体血中及び子宮筋中steroid hormone(S)との関係を検討した.妊娠34週から42週の正常妊娠例を対象としOX感受性試験(0T)の成績で,27例の(+)群(0X量0.01,0.02iuで子宮収縮出現)14例の(±)群(OX量0.04,0.05iuで子宮収縮出現)15例の(-)群(OX量0.05iuで手宮収縮みられ恋い)の3群に分けた.10例の選択的布切例について術前にOTを施行し,術時に子宮筋を採取した.OT施行時の血液および子宮筋について16種の遊離・抱合型(C)S即ちprogesterone(P4),16αOH P4(16P4),20αOH P4(20P4),cortisol(F),16α0H pregnenolone(16P5),dehydroepiandrosterone(DHA),16αOH DHA(16DHA),estrone(E1),estradiol(E2),estriol(E3)をRIA法で測定した.OTの成績と分娩発来までの日数との間には有意の相関がみられた.0Tの成績と血中S値及びS比の関係は,OX感受性力進例で16P4,20P4,F,16P5,C16P5,E1,E2,CE1,CE2,CE3,CDHA,C16DHAが高値を示し,特にCDHAは(+)群が(-)群及び(±)群に比べそれぞれ有意の高値を示した.一方P4は(+)群が(土)群に比べ有意の低値を示した.20P4/P4比,E2/P4比は(+)群が(±)群に比べ有意に高く,DHA/CDHA比は(+)群が(-)群に比べ有意に低かった.同一例で感受性の変化に伴うS値及びS比の推移をみると,E1,E2は(±)群がら(+)群にかけて上昇し,20P4は(-)群がら(±)群にかけて上昇し,P4は(±)群がら(+)群にかけて低下した.20P4/P4比,E2/P4比は(±)群がら(+)群にかけて上昇し,DHA/CDHA比は(-)群がら(±)群,(±)群がら(+)群にかけて低下した.その変化率でみるとそれぞれ有意差を示した.OTの成績と子宮筋中S濃度の関係は血中値と.同様に感受性の先進例でE1,E2,CDHAが高値を示し,一方P4は低値を示した.E1,E2,P4,16P5,DHA,CDHAについては血中値と子宮筋中濃度との間に有意の相関がみられた.OX感受性の光進に伴って母体S環境が規則性をもってestrogen(E)優位,P4の減少,CDHA増加の方向に変化して行くことが示された.
- 社団法人日本産科婦人科学会の論文
- 1984-08-01
著者
-
平戸 久美子
昭和大学医学部産科婦人科学教室
-
矢内原 巧
昭和大学医学部産科婦人科学教室
-
中山 徹也
昭和大学医学部産科婦人科学教室
-
小川 公一
昭和大横浜市北部病院
-
斉藤 裕
自治医大
-
斉藤 裕
昭和大学医学部産科婦人科学教室
-
小川 公一
亀田総合病院
-
矢内原 巧
昭和大学医学部
-
中山 徹也
昭和大医
-
小川 公一
昭和大学医学部産科婦人科学教室
-
鈴木 利昭
昭和大学医学部産科婦人科学教室
-
鈴木 利昭
榛原総合病院
-
小川 公一
昭和大横浜北部病院
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