新生児溶血性黄疸発症に関する研究 : CPC法による赤血球膜抵抗測定と新生児血中ビリルビン値の推移について
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概要
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CPC法を用いて〓帯血の赤血球最小滲透圧抵抗と黄疸発症の程度との関連について検討し,下記の結果を得た. (1)最小抵抗値は生後4日まで急激に減少し最高ビリルビン値(ビ値)が15mg/dl以下の児の最小抵抗値は125.3±10.5mOsMであるのに対して15mg/dl以上の児は135.0±7.0mOsMであつた.また(2)〓帯血の最小抵抗値140mOsM以上の児は,それ以上の児に比して最高ビ値及びHb F含量共に高値を示した.(3)未熟児の〓帯血の最小抵抗値は正常に比し高値を示したが,その減少速度は緩やかであり,成人城への移行に長期間要することを認めた.(4)新生児は出生後赤血球数が減少する.(5)生後1ヵ月に減少するHb F含量の約70%が生後1週間以内に減少する. 以上の結果からCPC法による滲透圧抵抗の弱い血球は,経時的に生体内で溶血消失し,bilirubin precursorとなることが示唆され,黄疸発症を予知する可能性を見い出した.
- 社団法人日本産科婦人科学会の論文
- 1976-05-01
著者
-
須川 佶
大阪市立大学医学部産科婦人科学教室
-
荻田 幸雄
大阪市立大学医学部産婦人科
-
石河 修
大阪市立大
-
志村 研太郎
大阪市立大学
-
島本 雅典
大阪市立母子センター
-
島本 雅典
大阪市立大学医学部産科婦人科学教室
-
大西 賢哲
大阪市立大学医学部産科婦人科学教室
-
野間 英晴
大阪市立大学医学部産科婦人科学教室
-
川村 朝章
大阪市立大学医学部産科婦人科学教室
-
志村 研太郎
大阪市立大学 産婦人科
-
荻田 幸雄
大阪市立大大学院医学研究科生殖発達医学(産科婦人科学)
-
須川 佶
大阪市立大学
-
野間 英晴
大阪市大
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