熱帯地域における稲作およびその生態生理学的研究 : 第2報インドにおける数種栽培稲の気孔開度

概要

論文の詳細を見る
本報は, 1935年7月11日から1986年1月11日まで, 日本学術振興会とインド科学アカデミーの特定国派遣研究者事業の一環として行われた調査・研究の一部である. インド・デカン高原のハイデラバードの農業研究所附属農場で慣行法で栽培されていた水稲について, 石原の改良浸潤法によって気孔開度を測定した. 改良品種としてVijayamahsuri, Sonamahsuri, 在来品種として香り米のBasmatiとHR 59を用いた. また, 国立稲作総合研究所の実験圃場に品種保存用に栽培されていた36品種について気孔開度の品種間差異について登熟期に測定を行った. 1985年のKharifは異常気象で, ほとんど降雨がなく, 登熟期に濯慨用の水が不足し, 水稲は水不足の状態にあったので, 水ストレスに対する気孔開度反応について調査した. 気孔開度は, いずれも展開上位4葉の合計値で表わした. 分げつ最盛期のVijayamahsuriの気孔開度は著しく大で, 終日大きい値を維持した. BasmatiとHR 59はVijayamahsuriよりは小さく, また日変化を示した. 改良品種のSonamahsuriもVijayamahsuri と同程度の大きい開度を示した. Vijayamahsuri, Basmati, HR 59の気孔開度と富士葉色板による葉色との間に高い正の相関関係が認められた. また, 36品種の気孔開度と葉色との間にも高い正の相関関係が見られた. 改良品種のVijayamahruriとSonamahsuriは日没後および日の出前においても気孔が開いていた. 旱ばつによる登熟期の水不足の状態において, わずかの濯水によって気孔は開いた.
1987-06-05

熱帯地域における稲作およびその生態生理学的研究 : 第2報インドにおける数種栽培稲の気孔開度

スポンサーリンク

概要

著者

関連論文

スポンサーリンク

熱帯地域における稲作およびその生態生理学的研究 : 第2報 インドにおける数種栽培稲の気孔開度

スポンサーリンク

概要

著者

関連論文

スポンサーリンク

熱帯地域における稲作およびその生態生理学的研究 : 第2報インドにおける数種栽培稲の気孔開度