指標植物による大気汚染の監視

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概要

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大気汚染物質の中で亜硫酸ガス(SO_2)を主体とする硫黄酸化物については総量規制等によって、その着地濃度は以前に比較して軽減されてきた。しかし、総量規制そのものゝ中味はいまだ不十分であり、人体を中心としたものとなっていて、とくに、農作物および自然植生植物を対象にしたものではない。農作物および植物は、人体よりも大気汚染物質に対して、被害の発生が敏感であるので、よりきびしい規制を自然生態系の正常な循環を基本にした環境容量について明らかにする必要があろう。その点で、生態系の基本をなしている光合成作用に対するこれら汚染物質の影響を、その一つの基準にして環境容量なるものを設定することは重要であると思われる。本実験は、近代父害発祥の地四日市市において、硫黄酸化物に対する総量規制が実施されつつある1973年、大気汚染に対する葉の高感受性の数種植物を用いて、植物による大気汚染の監視に役立てる目的で行なったものである。
日本作物学会の論文
1974-07-31

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