肺癌を疑われた犬糸状虫による肺肉芽腫の1症例
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概要
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北九州市に住む50才の男性が集団検診で胸部の異常陰影を指摘され, 気管支鏡・x線などによる精査の結果肺癌の疑いで入院した. 開胸手術により摘出ざれた病巣は10.6×95mmの楕円形で境界が鮮明な肺組織の壊死と異物による肉芽腫であっで, 血管腔内に虫体の断面が確認された. 2個の線虫断端の径は216-240×296μmで角皮は少なくとも3層から成り, 角皮の外側には縦走隆起がなく, 内側に縦走隆起の横断像が認められた. 側索は筋層の高さに達し, 多数の筋細胞(1 quadrant 当り30個以上)が見られた. このような虫体断端の大きさと形態的特徴から大糸状虫Dirofilaria immitisの未成熟虫と判走され, 0uchterlony法と免疫電気泳動法を用いた免疫学的診断でもこの結果と一致したため, 本症は大糸状虫による肺肉芽腫と診断された. 患者の自宅周辺で媒介蚊の調査を行ったところヒトスジシマカが多く, この蚊の大糸状虫媒介の可能性について考察した.(1987年2月16日 受付)
- 産業医科大学学会の論文
- 1987-06-01
著者
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真喜屋 清
産業医科大学医学部寄生虫学・熱帯医学
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真鍋 英夫
九州厚生年金病院
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岩田 康
九州厚生年金病院
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真鍋 英夫
九州厚生年金病院外科
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塚本 増久
産業医科大学医動物学教室
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浅野 茂利
九州厚生年金病院外科
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真喜屋 清
産医大・医動物
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真喜屋 清
産業医科大学医動物学教室
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岩田 康
九州厚生年金病院病理
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岩田 康
産業医科大学
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岩田 康
九州厚生年金病院病理検査科
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塚本 増久
産業医科大学
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