バナナおよびウンシュウミカン果実の成熟におよぼすエチレン, 酸素, 炭酸ガスの影響(園芸農学)

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各種濃度の酸素および炭酸ガス中にバナナ果実およびウンシュウミカン果実を貯蔵し, エチレンによる成熟促進の効果をみた。1. エチレン前処理したバナナ果実につき, 貯蔵ガス中の酸素濃度を変えたところ, 炭酸ガス生成は酸素濃度の減少に伴い低下し, さらにエチレン処理を継続しても5%, 2%酸素区では明確なclimacteric riseは認められなかった。エチレン生成は貯蔵初期では酸素濃度が減じるにしたがい増加は遅れるが, 4∿5日までには0%区を除きほぼ同量まで増加した。果皮の着色進行はエチレン処理を継続すれば5%酸素区が著しく促進され, 貯蔵後期には10%, 20%とほぼ同程度まで着色した。2. 同じく前処理したバナナ果実につき, 酸素濃度を20%と一定にし, 炭酸ガス(0∿20%)中に貯蔵したところ, 炭酸ガス生成は10%, 20%区でやや抑制効果が認められたが, 酸素吸収については, ほとんど差異はなかった。またエチレン生成はこの程度の炭酸ガスにより抑制されることはなかった。果皮の着色の進展にはほとんど炭酸ガスの抑制効果はなく, エチレン処理を継続した場合, 10%, 20%区で他区よりやや遅れた。3. あらかじめエチレン処理をしたウンシュウミカン果実を0∿20%酸素中に貯蔵したところ, エチレン処理を継続した場合, 10%, 20%区で炭酸ガス生成の促進がみられた。果皮の着色進展は5%区でエチレン継続処理の効果は著しく, 貯蔵後期には10%, 20%区に匹敵した。
神戸大学の論文
1981-01-30

バナナおよびウンシュウミカン果実の成熟におよぼすエチレン, 酸素, 炭酸ガスの影響(園芸農学)

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