<原著>失語症患者の読解・読書能力に関する研究 : 言語・心理学的能力との相関
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概要
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34例の失語症患者の読解能力(Reading Comprehension Ability, 以下RCA)を金子書房版読解・読書能力診断検査を用いて調査し, 失語指数(Aphasia Quotient, 以下AQ), 動作性知能(Performance IQ, 以下PIQ), 言語性知能(Verbal IQ, 以下VIQ)との相関関係を検討した.34例は全例が左脳損傷・右利きで, 平均年齢52歳4ヵ月であった.結果は次の如くであった.1.34例のRCAは3歳8ヵ月〜11歳9ヵ月の範囲にあり, 平均RCAは6歳10ヵ月であった.また, 34例の平均PIQは78.1,26例の平均VIQは72.4(8例は測定不能)であった.RCAとAQ(r=0.75), RCAとPIQ(r=0.63), RCAとVIQ(r=0.60)にはそれぞれ正の相関があり, 特にAQとの相関が最も強かった.2.AQ・PIQ・VIQ全てが80以上であった9例(26%)の読解能力は7歳レベル以上であった.しかし, AQの高い健忘失語のものでも, 文章・文脈を読みこなすレベル(小学校低学年用課題)に到達できないものが多かった.
- 川崎医療福祉大学の論文
- 1991-10-11
著者
-
吉岡 豊
川崎医療福祉大学
-
森 寿子
川崎医療福祉大学医療技術学部感覚矯正学科
-
濱田 豊彦
川崎医科大学附属川崎病院耳鼻咽喉科言語治療室
-
瀬尾 邦子
川崎医療福祉大学医療技術学部感覚矯正学科
-
瀬尾 邦子
川崎医科大学 形成外科
-
藤野 博
川崎医科大学附属川崎病院耳鼻咽喉科
-
森 壽子
川崎医療福祉大学医療技術学部感覚矯正学科
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吉岡 豊
川崎医療福祉大学医療技術学部感覚矯正学科
-
吉岡 豊
川崎医療福祉大 医療技術
-
森 寿子
川崎医療福祉大学
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