重度聴覚障害に学習障害を合併した1症例の指導経過
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概要
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重度聴覚障害に学習障害を合併した1症例Y.T。の就学前言語訓練経過をまとめ, 同様の症例N.Y.と比較した.その結果, 以下の知見を得た.1.1歳2ヶ月より言語訓練を開始した症例Y.T.は, 両耳100dB以上の重度聴覚障害に学習障害を合併していたにも関わらず, 訓練効果が著明で, 就学時には正常な音声言語能力と読み書き能力を獲得した.これに対して, 3歳11ヶ月より訓練を開始した症例N.Y.は, 両耳75dB程度の残聴を有しながら, 就学時には重篤な音声言語能力と読み書き能力の遅滞を生じた.2.これは次のことを示唆していた.1)2症例のように聴覚障害と学習障害の両方をもった症例に対しては, 聴覚障害に対する訓練の適期(0〜2歳頃まで)と中枢神経系の機能の発達促進訓練の適期(3〜6歳頃まで)を逃さずに段階をふんで訓練を行うことが重要である.2)その指導が適切であれば, 聴覚障害が重度でも正常な言語能力(音声言語ならびに読み書き能力, 以下同じ)を獲得できる.反対にその指導に問題があると, かなりの残聴を有していても言語能力は遅滞する.3)重度聴覚障害児に学習障害を合併した症例に対する早期言語訓練は子供を正 : 常に発達させるうえで極めて有効で, 言語治療士の役割は大きいといえた.3.森式チェックリストの臨床的意義が確認できた.
- 川崎医療福祉大学の論文
著者
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吉岡 豊
川崎医療福祉大学
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森 寿子
川崎医療福祉大学医療技術学部感覚矯正学科
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森 壽子
川崎医療福祉大学医療技術学部感覚矯正学科
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吉岡 豊
川崎医療福祉大学医療技術学部感覚矯正学科
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吉岡 豊
川崎医療福祉大学 医療技術学部 感覚矯正学科 言語聴覚専攻
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森 寿子
川崎医療福祉大学 川崎医科大学付属病院耳鼻科
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吉岡 豊
川崎医療福祉大 医療技術
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森 寿子
川崎医療福祉大学
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