南瓜属に関する研究 : (第 11 報)花粉及雌蕋の老弱と水分, 還元糖及澱粉含量との関係
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概要
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1. 南瓜属花粉の発芽現象及受精現象の機構解明の一端として, 又種間の差異を検する目的を以つて, 開花2日前より開花翌日迄の花粉及雌蕋に於ける水分及炭水化物の消長を追求した。2. 花粉に於ては, 開花2日前が最も含水量多く, 開花当日は40%内外の含水量を示し, 最低位であり, 開花翌日は又60%内外に増加する。種間に於てはPepo種が含水量最も多く, moschata種及maxima種は大差がない。3. 雌蕋に於ては, 含水量は開花当日1%内外の減少のみで, 殆んど変化がなく, 種間に於てもPepo種のみ2%内外多量に水分を含んでいる。4. 蕾授粉及老花授粉に於ける花粉管の伸長並結果率に及ぼす影響は雌蕋の含水量の変化によるものでなく, 花粉の含水量の差によるものである。5. 花粉に於ける還元糖は開花2日前より漸次上昇し開花当日急に増加(8∿9%)し, 開花翌日又減少をみる。種間の差異は認められない。雌蕋に於ては花粉に於ける如き差はないが, 柱頭に於ては一日前∿当日区に於て最低となる。併し花柱及子房に於ては当日区が最高を示す。6. 澱粉含量は花粉に於ては還元糖と同様な傾向を示し, 開花当日区が最高を示す。雌蕋に於ては, 当日区が最高を示す。種間の差異は認め難い。7. 開花当日の花粉に生ずる澱粉含量及還元糖の蓄積が花粉発芽現象を有利に導びくものである。即ち雌蕋の影響より花粉の年令が大きな影響を齎すものである。
- 京都府立大学の論文
- 1953-09-01
著者
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高嶋 四郎
京都府立大学農学部蔬菜園芸学研究室
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広瀬 忠彦
京都府立大学農学部蔬菜園芸学研究室
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広瀬 忠彦
西京大学農学部蔬菜園芸学研究室
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高嶋 四郎
西京大学農学部蔬菜園芸学研究室
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高嶋 四郎
西京大学農学部蔬菜園芸学教室
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