南瓜属種間の交雜による花粉管の伸長度 : 第2報 種内交配における花粉管の伸長度
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概要
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1. 種内における花粉管の伸長度を比較すると, 3種とも柱頭における花粉管の伸長度が最大を示し, 花柱, 子房という順位を示す。この伸長度の差異を齎す物質即ち自家不親和性の原因とされている抑制物質の如き物質が南瓜属において影響を及ばす。2. 花粉管伸長度を抑制する物質を調査すると, 開花2日前に子房内において抑制物質が形成され, 上部に移動を始め, 開花1日前には柱頭上に集る。これが開花当日, 柱頭においてある種のホルモンが形成されるためか, (授粉の刺戟による Wund-Hormon の形成と考えられ) 又は抑制物質の效果が減少する為かにより, 交配の場合は殆んど影響がなくなる。3. 抑制物質は開花当日においても形成されつゝある。4. 柱頭切断区の切断面に人工的植物ホルモンを添加して授粉させたころが, 完全区とほぼ同様な伸長を認めた。よつて開花当日柱頭において, 一種のホルモンが形成され, 花粉管伸長を促進するものである。
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