<原著>コットン・ペレット肉芽腫において見られた細胞内コラーゲン原線維の電子顕微鏡的観察

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概要

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細胞内コラーゲン原線維の検索のためにコットン・ペレット法を用いてラット背部に肉芽腫を発症させ電子顕微鏡を用いて観察をおこなった。その結果,細胞の小体内にコラーゲン原線維が認められるものが存在した。細胞内コラーゲン原線維は,その形態から2つのタイプが観察された。その1つは,コラーゲン原線維を含む小体内部が明調で,コラーゲン原線維の横紋構造が明らかに認められるもの。もう1つのタイプは,小体内が暗調で,コラーゲン原線維の横紋構造が不明瞭か,もしくは認められないもの。これらの所見は,細胞により取り込まれ,細胞内で消化をうける一連の過程で生じるものと思われ,またコラーゲン原線維を含む細胞は,その細胞小器官の検索から,特徴的な線維芽細胞の形態を備えていた。以上のことから,線維芽細胞の機能は,コラーゲン合成のみならず,コラーゲン線維の崩壊にも役割をはたしていることが示唆される。
北海道医療大学の論文
1982-12-31

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