「あけぼの」衛星による放射線帯粒子と半導体素子の損傷の測定

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概要

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「あけぼの」に搭載された,宇宙放射線の測定ならびにそれらによる半導体への影響を測定する装置 RDM による観測が打ち上げ日(1989年2月22日)以来続けられてきた。この衛星は,放射線帯中を通過するので,放射線帯粒子(陽子,電子,α粒子)のエネルギースペクトルと強度分布の観測がなされた。観測結果を NASA の放射線帯モデル (AP8,AE8) と比較すると,強度の空間分布は一致するが絶対値は2∿10倍の違いが見られる。また,半導体に荷電粒子が入射することにより発生するソフトエラーは,その発生点の分布が陽子強度分布と強い相関を示し,高エネルギー陽子とシリコンの核反応によるソフトエラーの発生が確認された。これらの結果は,宇宙環境における吸収線量や半導体素子の損傷の評価に大いに役立つであろう。
宇宙航空研究開発機構の論文

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