春植えサトウキビの耕作年次にともなう生育特性の推移(附属農場)

概要

論文の詳細を見る
基盤整備直後の泥灰岩土壌畑(琉球大学農学部附属農場4番圃場)において, サトウキビ(品種NCo310)を春植えし, その後一次, 二次株出し栽培下における生育の様相を追跡調査した。得られた結果の概要は以下の通りである。1) 各栽培年の最終収量は, 新植から株出しと耕作年次の進展にともない低下した。単位土地面積当りの総乾物量は, 調査期間を通して漸増し, その程度は新植で最も大きかった(図1)。2) 12月の生育量を基準にして, それ以前の生育量を相対値で表すと, 新値と株出し栽培で生育経過に明らかな違いが認められた(図4,図5)。特に, 株出し栽培では新植にくらべ初期生育が優れていることが認められた。3) 個体群生長速度(CGR)は, 新植の9∿10月に42g/m^2/dayと極めて高い値を示し, 株出し下では最大CGRが15∿17と低かった(図2)。4) 調査期間を通しての生長関数の相互の関係は, CGRがNARと密接に関係し, LAIとは余り関係しないことを示していた(表2)。5) 本研究で調査したサトウキビにおいて, 茎への乾物の分配率が調査期間を通して高く, 生育の後期にも茎への乾物の蓄積が行われていることが明らかになった(図9)。6) 葉面積を未抽出葉の展開部も含めて評価すると, LAIでは最大23%, 葉乾物重では18%, 増大することが明らかになった(図10)。
琉球大学の論文
1987-12-05

春植えサトウキビの耕作年次にともなう生育特性の推移(附属農場)

スポンサーリンク

概要

著者

関連論文

スポンサーリンク