サトウキビの生育と収量に及ぼす栽培方法の効果

概要

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本試験はバングラディシュの農家レベルの慣行栽培法に新たな栽培方法を追加した場合にサトウキビの生育と収量にどのような効果をもたらすかを明かにするために実施した.試験は1988年から1990年にかけて, サトウキビ品種Ishurdi-12を供試し, コントロール区(農家の慣行栽培法)を含む12種類の栽培方法を設定して, 4反復の乱塊法で実施した.蔗茎収量の最高値(103.7t/ha)と可製糖量の最高値(10.6t/ha)は11種類の栽培方法を同時に適用した試験区で得られた.一方, 農家レベルの栽培方法による試験区の蔗茎収量(38.2t/ha)および可製糖量(4.0t/ha)はいずれも最低値であった.可製糖率の最高値(11.6%)は早植え(11月植え付け)深植え区で得られた.個々の栽培方法のコントロール区に対する増収効果は1.5%-70.1%の範囲にあって, 最適施肥区は最も効果が高く, 対照区に比べて70.1%の増収であった.次に効果の大きいのは灌水区で28%の増収であった.さらに, 11種類の栽培方法を同時に施した試験区では対照区より171.5%の増収効果を示した.
日本熱帯農業学会の論文
1993-03-01