ビロウ林に関する研究 : (I) 座間味島ビロウ林の林分構造(林学科)
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概要
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沖縄群島, 慶良間諸島の座間味島において, 1983年7月∿10月間に, ビロウを主とする林分の構造について帯状区を設定して調査した。調査結果は以下のとおりである。1.本林分の上層木は35樹種で構成され, 生立木本数は3,710本/ha, そのうちビロウが625本/ha, 胸高断面積合計は0.449%, ビロウは0.208%, 樹冠面積合計は調査区の171%, ビロウが45%とビロウが最優占している。ビロウ以外の樹種ではタブノキ, エゴノキ, ヤブニッケイ, モチノキ, フカノキ, カクレミノ, ヒメユズリハ, ハゼノキ, ホルトノキなどが優占し, 上位10樹種で上記各項目の80%以上を占めている。2.林分構造からみて, 本地のビロウ林ではビロウ・タブノキ林及びビロウ・エゴノキ林の2型に区分された。前者は後者より風当りの強い, 乾燥した立地に成林していた。3.ビロウとその他の樹種とは別々の群をなし, 群状にモザイク分布をなしている。ビロウ群はビロウ成木, 幼・稚樹からなるより小さい集中斑をなし, 広葉樹群は小・中径木からなるビロウより大きい集中斑を形成している。4.座間味島のビロウ林は約12haの分布面積を有し, ビロウ成木の分布は6,120本と推定された。
- 琉球大学の論文
- 1985-12-02
著者
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