沖縄における樹木の肥大生長に関する研究
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概要
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沖縄本島北部において,エゴノキ,イタジイ,イジュ及びスギの4樹種にバンド型デンドロメーターを装着して1986年〜1989年間の肥大生長の季節性について検討した。1988年の全供試木の肥大生長経過を,その形から分類したところ3つの型が認められた。A型:生長速度が大で,生長期間が短いもので,エゴノキに多くみられた。B型:生長速度がゆるやかで,生長期間が長い型で,イタジイとイジュに多くみられ,スギも半数はこの型を示した。C型:年間に2回の肥大生長期がみられ,前半期はA型,後半期はB型の複合型を示すもので,これら温・暖帯林産の樹種の亜熱帯域における肥大生長の季節性は,基本的にはそれらの原産地域と同じパターンであったが,生育環境条件が原産地と異なる秋期から冬期における性状に特徴がみられた。AおよびB型の供試木については1年を通じた生長経過に,C型の供試木については,前・後期に分けてRICHARDS生長関数をあてはめた結果,係数mならびに生長速度,生長期間を表す数値に型による明確な違いが認められた。
- 1996-03-30
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