メン羊のノルアドレナリンおよびアドレナリンの尿中排泄量に及ぼす飼育場移動の影響(畜産学科)

概要

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メン羊の飼育場を換えることがストレスとして作用し, 尿中ノルアドレナリン, アドレナリン排泄量と各種の生理諸元に影響を及ぼすか否かについて検討を行った。その結果, 温・湿度環境の変動する畜舎内においては直腸温38.33±0.09℃, 心拍数70.4±2.2回/分, 呼吸数16.3±0.7回/分であり, 20℃・70%に調節してあるズートロン内では直腸温38.71±0.11℃, 心拍数73.2±3.3回/分, 呼吸数19.3±1.4回/分であって両者間には有意な差異はなかった。メン羊の畜舎内・ズートロン内の移動前後における経時的変化において, 移動直後に直腸温の上昇, 心拍数および呼吸数の増加が認められたが, いずれも2∿3時間後に移動前の値に回復した。尿中NA・A排泄量および尿量は畜舎内で12.15±2.24μg/日, 2.76±0.60μg/日および1154±135ml/日, ズートロン内で14.03±2.55μg/日, 2.15±0.63μg/日および1064±129ml/日であって両飼育場間に有意差はなかった。しかし, 尿中NA排泄量がズートロン内への移動初日に僅かに高い値を示した。また, 尿中A排泄量はズートロン内で0.61μg/日の低下を示した。
琉球大学の論文
1980-11-29