ヤギの採食時生理諸元に及ぼす第一胃内への各種温度の水注入の影響(畜産学科)

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ヤギの採食時生理諸元に及ぼす第一胃内温変化の影響を, 採食開始と同時に第一胃内へ各種温度の水を注入することによって, 第一胃内温を変動させて検討した。その結果, 直腸温は0,10,20,30,40℃水注入実験で正常採食実験より採食開始後から実験終了まで低かった。また, 50℃水注入では45分まで正常採食実験と同様の上昇を示したが, その後は正常採食実験より低い値であった。呼吸数は各種温度の水注入実験において, 正常採食実験より採食開始後3時間にわたって低い値を示し, それらのうちで0,10,20℃水注入実験では30,40,50℃水注入実験よりさらに低い値を示した。心拍数は採食開始と同時にすべての実験において著増し, 各種温度の水注入の影響は認められなかった。第一胃内中部温・下部温はともに0,10,20,30℃水注入後に注入水の温度に依存して低下した。いずれの実験においても第一胃内下部温が中部温より著しい低下を示した。40℃水注入においては正常採食実験値と同様の変動を示した。50℃水注入では第一胃内中部温・下部温ともに注入直後に一時上昇を示した。しかし, 採食開始1時間以後の各種温度の水注入実験の第一胃内中部温・下部温は正常採食実験より低い値であった。総採食量は各種温度の水注入によってほとんど変化しなかったが, 採食速度は採食開始後15分時の正常採食実験値より50℃水注入実験値は有意(P<0.01)に高い値を示した。
琉球大学の論文
1982-12-01

ヤギの採食時生理諸元に及ぼす第一胃内への各種温度の水注入の影響(畜産学科)

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