糖化アミラーゼに関する研究(第 1 報) : Endomyces 属の生産する amylase の分離と精製(農芸化学部門)

概要

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Endomyces及びEndomycopsisについてamylase生産菌の検索を行ない, 振盪培養によつてよくamylaseを生産する菌数株を得た。そのうち特にamylase生産能の大きいEndomyces lindneri-3 (N) 1008について培養条件の検討, 酵素の分離精製, 及び精製酵素の性質を検討した。本菌によるamylase生産は麩を懸濁状態にした液体培地を用い, 30°4日間の振盪培養が適当である。培養滬液より硫安塩析, リバノール処理, アセトン分別等により精製酵素を得た。本酵素は糖化型amylase及びα amylaseの両作用を有している。糖化作用の最適pHは5.2∿5.8である。pH4.5∿7.5,50°以下において安定である。(Ca)^<++>, (Mg)^<++>により酵素活性は賦活されるが, (Ag)^+, (Hg)^<++>, (Cu)^<++>により著しく活性は阻害されることを認めた。可溶性澱粉の分解限度はほぼ100%に達し, 各種生澱粉に対する分解率は澱粉の種類によつて異なるが, 馬鈴薯澱粉はほぼ100%分解することを認めた。
京都府立大学の論文
1962-09-01