アブラナ科スプラウトのアスコルビン酸含量
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概要
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各種アブラナ科野菜の種子についてスプラウトを栽培し,アスコルビン酸含量を調査した.<BR>アブラナ科野菜は大きくアブラナ属とダイコン属に分けられるが,アブラナ属の中の,カリフラワー,ブロッコリーなどBrassica oleraceaに属する野菜のスプラウトは,その他のアブラナ属やダイコン属のスプラウトよりも新鮮重量あたりのアスコルビン酸含量が高かった.Brassica oleraceaに属する野菜の中でも最もアスコルビン酸含量が高いスプラウトはカリフラワーであった.<BR>アブラナ属のスプラウトは種子の重量とスプラウトの水分含量は逆比例し,種子の重量とスプラウトのアスコルビン酸含量は正比例する傾向が認められた.ダイコン属も同様の傾向にあったが,カリフラワーなどBrassica oleraceaに属するアブラナ属のスプラウトは,種子1 gから生合成されるアスコルビン酸の量が,ダイコン属のスプラウトよりも多く,高いアスコルビン酸含量は水分含量の差によるだけではなく,アスコルビン酸生合成能力の高さにもよると推察された.<BR>ソバ(タデ科),オクラ(アオイ科)などその他の植物のスプラウトのアスコルビン酸含量はアブラナ科のスプラウトよりも低かった.
- 社団法人 日本食品科学工学会の論文
著者
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沖 智之
独立行政法人 農業・生物系特定産業技術研究機構 九州沖縄農業研究センター・作物機能開発部・食品機能開発研究室
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西場 洋一
独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構九州沖縄農業研究センター
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西場 洋一
独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構九州沖縄農業研究センター
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澤井 祐典
独立行政法人 農業・生物系特定産業技術研究機構 野菜茶業研究所
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渡辺 慎一
独立行政法人農業·食品産業技術総合研究機構 九州沖縄農業研究センター筑後·久留米研究拠点野菜花き研究施設
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奥野 成倫
独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構九州沖縄農業研究センター
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須田 郁夫
元独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構九州沖縄農業研究センター
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