北海道東部,釧路地域に分布する第四系の年代:
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概要
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テフラを用いて北海道東部の釧路地域に分布する第四系の編年を試みた.釧路地域の海成層(上位から,大楽毛層,釧路層)の各模式地において複数のテフラを記載・採取し,火山ガラスの主成分化学組成などの岩石学的特徴や層位関係から,阿寒・屈斜路火山地域のテフラと対比を行った(阿寒および屈斜路テフラはそれぞれ上位から,Ak1~17およびKpI~VIII).大楽毛層の上位にはKpVIが見いだされ,また大楽毛層上部と下部に挟まる2層の火山灰層は,それぞれAk5および給源不明の広域テフラ(LowK-1)に対比される.一方,釧路層中に含まれる軽石礫・溶結凝灰岩岩塊は,すべてAk13~Ak17由来である.以上の対比結果と既報のテフラ年代から,大楽毛層の堆積は,少なくとも,0.8 Maに開始し0.1 Maより前に終了したと推測できる.釧路層の堆積時期は,1.5 Ma以降,1.0 Maより前と考えられる.
著者
-
中川 光弘
北海道大学大学院理学研究院自然史科学部門
-
伊藤 順一
地質調査所環境地質部
-
山元 孝広
産業技術総合研究所地質調査総合センター
-
中川 光弘
北海道大学・理
-
山元 孝広
産業技術総合研 地質情報研究部門
-
伊藤 順一
産業技術総合研究所
-
長谷川 健
茨城大学理学部地球環境科学領域
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