北海道駒ケ岳火山,先歴史時代噴火活動史の再検討
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概要
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北海道駒ケ岳火山北西〜北東山麓部に露出する噴出物の層序,^<14>C年代,岩石学的特徴を検討した.これまで40〜6cal kaの間には4層の噴火堆積物が識別されていたが,今回新たに7層の噴火堆積物(P7〜P1)を識別した.それらの噴火年代は,約19cal ka(P7),約17.7cal ka(P6),約17.4cal ka(P5),約14.8cal ka(P4),約12.8cal ka(P3),約6.5〜6.3cal ka(P2,P1)である.北海道駒ケ岳火山の活動は,6,000年以上の長い休止期によって少なくとも4つの活動期(39cal ka以前,20〜12.8cal ka,6.8〜6.3cal ka,1640AD以降)に区分される.これら4つの活動期は本質物質の全岩化学組成も異なっている.最近3回の活動期は,4〜6回のマグマ噴火からなり,規模の大きな噴火で始まり,その後より規模の小さい噴火を繰り返していたことが明らかになった.
- 日本地質学会の論文
- 2008-07-15
著者
-
吉本 充宏
北海道大学大学院理学研究院
-
中川 光弘
北海道大学大学院理学研究院自然史科学部門
-
中川 光弘
北大・理
-
宮坂 瑞穂
北海道大学大学院理学研究院自然史科学部門
-
高橋 良
北海道立地質研究所
-
吉田 邦夫
東京大学総合研究博物館
-
吉本 充宏
北海道大学大学院理学研究院自然史科学部門
-
吉本 充宏
東大 地震研
-
中川 光弘
北大地惑システム
-
高橋 良
北海道立総合研究機構地質研究所
-
中川 光弘
北海道大学・理
-
宮坂 瑞穂
Department of Natural History Sciences, Graduate School of Science, Hokkaido University
-
中川 光弘
北海道大学
-
吉本 充宏
北海道大学
-
吉本 充宏
北大・理
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