北海道駒ケ岳, 2000年の小噴火とその意義 : 噴出物と火山灰付着性成分の時間変化から見たマグマ活動活発化の証拠
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
After 54 years' dormancy since the last eruption in 1942, volcanic activity of Hokhaido-Komagatake volcano has obviously increased. Small phreatic eruptions sporadically occurred in 1996 and 1998, and several small phreatic eruptions intermittently continued from September to November in 2000. Eruptions on September 4 and October 28 were relatively large in the 2000 eruption, with a total eruptive mass of 10^5 and 3×10^4 tons, respectively. Volcanic ashes of the 1996, 1998, and 2000 eruptions contain fragments constituting the shallow levels of the volcanic edifice. No juvenile materials have been identified in the eruption products. However, ashes of the two major eruptions in 2000 contain fragments of hornblende and mafic andesite characteristic of the rocks seated at deeper levels of the edifice. In addition, as determined the water-soluble components adhered on the ashes, the Cl/S molar ratio increases up to 0.2 to 0.4 in 2000 eruptions while it remains<0.1 in 1996 and 1998 eruptions. The depth of explosion has been getting deeper and the effect of magmatic gas has increased in 2000 eruptions than in 1996 and 1998 eruptions. We thus suggest that the vent system has been developed well toward a deeper magma storage system during the 2000 activity.
- 2002-01-15
著者
-
宮村 淳一
気象庁地震火山部
-
岡崎 紀俊
北海道立地質研究所
-
江草 匡倫
北海道大学大学院・地球惑星科学専攻:(現)(株)ケーエルシー
-
石丸 聡
北海道立地質研究所
-
石塚 吉浩
産総研
-
中川 光弘
北海道大学大学院理学研究院自然史科学部門
-
石塚 吉浩
産業技術総合研究所地質情報研究部門
-
吉本 充宏
東京大学地震研究所
-
高橋 良
北海道大学大学院理学研究科
-
石井 英一
北海道大学大学院理学研究院自然史科学部門
-
高橋 良
北海道立地質研究所
-
志賀 透
気象庁札幌管区気象台
-
野上 健治
東京工業大学火山流体研究センター
-
野上 健治
東京工業大学草津白根火山観測所
-
宮村 淳一
札幌管区気象台
-
岡崎 紀俊
北海道地質研
-
宮村 淳一
北大 大学院理学研究院 地震火山研究観測セ
-
高橋 良
北海道立総合研究機構地質研究所
-
中川 光弘
北海道大学・理
-
岡崎 紀俊
北海道立総合研究機構地質研究所
-
石丸 聡
道総研地質研究所
-
石塚 吉浩
産業技術総合研究所
-
宮村 淳一
気象庁
-
中川 光弘
北海道大学
-
野上 健治
東京工業大学
関連論文
- A11 山頂噴火と山腹噴火のマグマ供給系の比較 : 南千島国後島,爺爺岳火山の1812年および1973年噴火の岩石学的研究(火山の物質科学(1),日本火山学会2008年秋季大会)
- 最近約1万4千年間の摩周火山のテフラ層序と噴火様式
- 浅間山2009年2月2日噴火の経緯と噴出物
- 浅間山2009年2月2日噴火の経緯と噴出物
- 地質研究所のアウトリーチ活動--札幌市立平岸小学校での事例 (特集 地学教育問題の現状と課題)
- 公設試験研究機関のアウトリーチ活動--札幌市立平岸小学校での事例
- 国後島南部および色丹島における北海道起源の完新世広域テフラの同定
- 十勝岳北西麓で新たに発見された4,700年前の火砕流堆積物と十勝岳の完新世の活動の再検討
- 雌阿寒岳の化学的長期観測(1986-2009年)
- P01 千島列島におけるテフラ層序と火山ガラス組成の広域変化(ポスターセッション,日本火山学会2008年秋季大会)
- 温泉を使った小学校での出前授業 : サイエンス・パートナーシップ・プロジェクト
- 日高衝突帯前縁,厚別川上流域の始新統ニセウ層および中部中新統の岩相と両者の関係(予報)
- O-37 日高衝突帯前縁の始新統ニセウ層と中部中新統の関係(地域地質・地域層序,口頭発表,一般講演)
- P01 富士山北東麓のトレンチ調査
- A01 富士火山の過去5000年間の噴火様式の進化 : 山腹火口のトレンチ調査の結果から(予報)
- 北海道北部, 利尻火山噴出物の岩石学的進化
- S07 浅間火山2004年9月噴火の噴出物の特徴と噴出量の見積り
- 北海道東部,雄阿寒火山の形成史
- パネル展「地質と生活・産業との係わり」とシンポジウム「洞爺湖・有珠山との共生」--北海道立地質研究所の「地質の日」記念行事 (特集 「地質の日」元年(1))
- P04 有珠山西山火口周辺での地温・電磁気・水質調査(ポスターセッション,日本火山学会2008年秋季大会)
- 北海道東部,根釧原野および斜里平野における約3万5千〜1万2千年前のテフラ層序と後屈斜路カルデラ火山の噴火史
- A44 中朝国境,白頭山10世紀噴火の地球化学的特徴から見たマグマシステム(火山の物質科学(4),日本火山学会2008年秋季大会)
- B01 樽前山における1999〜2000年の火山活動 : GPS, 地磁気, 温度観測データに見られた同期した変動(火山活動・火山観測, 日本火山学会2005年秋季大会)
- 2006年3月21日に小噴火した雌阿寒岳の観測報告
- 浅間山2004年噴火の噴出物の特徴と降灰量の見積もり(2004年浅間山噴火(2))
- S05 浅間山2004年噴火の噴出物について
- 2周波GPS受信機による2000年有珠山噴火前後の地殻変動観測(2000年有珠山噴火)
- 有珠2000年噴火の噴出物 : 構成物とその時間変化(2000年有珠山噴火 (2))
- 2008年11月に噴火した雌阿寒岳の調査報告
- 北海道駒ヶ岳1996年3月の噴火
- B3 北海道駒ヶ岳 1996 年 3 月噴火 : 放出された火山ガラス片の起源
- P02 富士火山北〜西山腹に分布する火砕丘と溶岩流の噴出時期
- B18 多機関GPS連続観測データの統合解析により見出された十勝岳の火山性地殻変動(火山の物理(1),日本火山学会2006年秋季大会)
- B14 気象庁の火山監視におけるGPS解析精度改善に向けた取り組み(リモートセンシング・地殻変動,日本火山学会2007年秋季大会)
- P69 2004年浅間山爆発地震の Scaling 則と震源パラメータ(日本火山学会2005年秋季大会)
- P5.地形・地質条件を考慮した北海道恵山周辺の斜面崩壊危険度マップの作成 : 航空レーザー測量データを用いて(一般研究発表(ポスター発表),2009年度秋季研究発表会)
- O-139 地形判読・GPR・トレンチ調査による有珠山麓の火山性断層(15.ノンテクトニック構造,口頭およびポスター発表,一般講演)
- P1. 2003年台風10号における日高地方里平地区の崩壊地形の特徴 : 航空レーザー測量データを用いた解析(一般研究発表(ポスター発表),2006年度春季研究発表会)
- 12. 2003年台風10号による斜面変動 : 古第三紀付加体の斜面崩壊と地質規制(斜面崩壊(2),口頭発表)
- P62 物理探査 (地中レーダー, 電気探査) による有珠山北麓の火山性断層調査(日本火山学会2005年秋季大会)
- 2.2003年台風10号による日高地方西部の斜面災害(一般研究発表)(口頭発表)(2004年度春季研究発表会)
- O10.融雪・凍結期の豪雨による土砂災害 : 雌阿寒岳2008年5月豪雨の例(一般研究発表(口頭発表),2008年度秋季研究発表会)
- 別府湾北岸,第四紀火山砕屑岩の産状 : 別府湾に沈降した火山(21.噴火と火山発達史)
- P78 有珠火山 2000 年噴火 : 噴出物の時間変化と本質マグマ
- 2003年十勝沖地震に伴う新冠泥火山の変動の記録
- 2003年台風10号による北海道里平地域の斜面崩壊--古第三系ニセウ層における崩壊様式と斜面地質との関係
- 64. 豪雨による表層崩壊多発地域の地質 : 北海道の例(斜面地質,口頭発表)
- 2003年台風10号による北海道日高地方里平地区の崩壊の形態的特徴と発生場 : 航空レーザー測量データを用いた解析
- 20.火山灰分布地域の豪雨によるステップ状斜面崩壊 : 2006年8月の北海道胆振・日高地方の豪雨の例(一般研究発表会(口頭発表),2007年度春季研究発表会)
- 2006年8月の豪雨による胆振・日高地方の斜面崩壊
- P81 北海道雌阿寒岳2006年3月の小噴火(ポスターセッション,日本火山学会2006年秋季大会)
- P40 東北日本背弧側, 第四紀流紋岩単成火山の岩石学的特徴 : 勝澗山火山・戸賀火山(日本火山学会2005年秋季大会)
- B28 体積歪変化量を用いた伊豆東部火山群のマグマ貫入量推定と火山活動評価の試み(火山とテクトニクス,日本火山学会2006年秋季大会)
- (1)2003年十勝沖地震による地質災害(写真速報北海道十勝沖地震)
- 20万分の1シームレス地質図・北海道地域(第14回日本情報地質学会講演会講演要旨集)
- 南極大陸エルスワース山脈南部, インディペンデンスヒルのモレーン
- 浅間山2009年2月2日噴火の経緯と噴出物
- P83 雌阿寒岳山麓における温泉および河川水の水質変化(ポスターセッション,日本火山学会2006年秋季大会)
- B52 連続および繰返しGPS観測による雌阿寒岳2006年の小噴火に伴う地殻変動(活動的火山と防災,日本火山学会2006年秋季大会)
- 2003年十勝沖地震により発生したランドスライド
- 高密度GPS観測による2000年有珠山噴火の地殻変動(2000年有珠山噴火 (3))
- P73 GPS による北海道駒ヶ岳の地殻変動
- 北海道駒ケ岳, 2000年の小噴火とその意義 : 噴出物と火山灰付着性成分の時間変化から見たマグマ活動活発化の証拠
- 1994年北海道東方沖地震による中標津市街地の地盤災害
- B07 西南北海道, 羊蹄火山の活動史 : 埋積された古羊蹄火山の発見と噴出率の時間変化
- B28 西南北海道, 羊蹄火山西麓岩屑なだれ堆積物の給源火山体
- 南極大陸ティール山脈における花崗岩類岩石の風化
- 礼文島元地の2003年5月25日崩壊 : 660トンの巨大岩塊が50m宙を飛ぶ
- IAVCEI2004年総会参加報告
- 2007年5月3日に登別温泉大正地獄で発生した「泥混じり熱水噴出」
- 連続および繰返しGPS観測による2006年雌阿寒岳小噴火に伴う地殻変動
- 国後島爺爺岳における地磁気および地熱観測
- B26 噴火規模のリアルタイム推定の試み(火山とテクトニクス,日本火山学会2006年秋季大会)
- 十勝岳における自然電位繰り返し測定
- P3 十勝岳噴火(1988 年 12 月-1989 年 3 月)に際しての現地観測結果について
- P18 北海道における地化学的火山観測(ポスターセッション,日本火山学会2007年秋季大会)
- 2006年(平成18年)3月の雌阿寒岳噴火で発生した泥流とその堆積物
- 2006年(平成18年)3月の雌阿寒岳噴火--噴火の経過および降灰調査結果
- 北海道の活火山GPS火山観測システムの実用化研究(その3)(第16回日本情報地質学会講演会)
- 資料 北海道駒ケ岳周辺の温泉水,湧水および地下水の水質変化(1996-2001)
- P31 最近20年間の北海道駒ヶ岳の火山活動について(日本火山学会2005年秋季大会)
- 北海道の活火山GPS火山観測システムの実用化研究(その2)(第15回日本情報地質学会講演会講演要旨)
- GPS観測から得られた稲里地区のアースフロー変動とそれを規定する水分条件
- 2003年台風10号豪雨による北海道日高地方の斜面災害
- 北海道の活火山GPS火山観測システムの実用化研究(第14回日本情報地質学会講演会講演要旨集)
- 3. 2001年6月に発生した支笏湖畔「苔の洞門」の谷壁岩盤崩落(2002年度春季研究発表会)
- P2 雌阿寒岳の熱活動
- A42 十勝岳の比抵抗測定
- A40 K-Ar年代に基づく十勝岳火山群形成史の再検討(火山発達史と地質,口頭発表)
- P13 GPS観測と干渉SARから得られた北海道雌阿寒岳2008年小規模噴火に伴った地殻変動についての考察(ポスターセッション)
- B33 十勝岳の全磁力変化と蓄熱過程(2008-2009)(火山熱学・電磁気学,口頭発表)
- 1-B05 十勝岳における自然電位繰り返し測定(火山の熱活動,口頭発表)
- 雌阿寒岳産塩化アンモン石
- 2008年5月雌阿寒岳で発生した季節凍土の関与する斜面浸食・土石流
- P01 日本列島における深部低周波地震の発生状況(ポスターセッション)
- 南西北海道,羊蹄火山の完新世噴火史の再検討
- B55 雌阿寒岳ポンマチネシリ第 4 火口周辺の熱的活動
- A11 十勝岳・62-1 火口周辺の比抵抗測定 (2)
- GIS及び WebGIS を活用した北海道太平洋岸の緊急津波調査情報の共有
- B3-01 阿蘇中岳2011年3〜5月の噴出物中のガラス質粒子(噴出物モニタリング,口頭発表)