文献史料に基づく,岩手火山における江戸時代の噴火活動史
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
It has been regarded that the eruption activity had been generated at the Iwate volcano in AD 1683, 1686- 89, 1719, 1730 and 1732. In this study, the eruption history of Iwate volcano in the Edo period is reexamined by judging the credibility of historical records of eruption. The following conclusions were obtained from my investigation, a) The mistake is found in the description of the age in the historical document which has been regarded as the evidence of the 1683 eruption, b) According to a letter of the previous lord of Morioka clan and the reports of government authorities, a violent eruption began with eruptive-column forming above central crater of the stratovolcano on March 26 AD 1686, and became quiet in the early morning of 27th. The pyroclastic deposit discharged by this eruption is the Kariya scoria with the distribution axis from the central crater in northeast and the southeast foot. The volcanic hazard by this event was caused due to the lahar which occurred because of the melt of the snow of the mountain. Human damage did not occur though several houses were swept away by lahars. c) The credibility of the historical documents assumed for the 1686 eruption which continued even in AD 1687 and AD 1689 is weak. In fact, the eruption started in AD 1686 was ended within the year, d) The credibility of historical documents which describe the 1719 and 1730 eruption is also extremely weak, f) The 1732 eruption was recorded in the administrative report of Morioka clan. This historical documents describe the effusion of lava-flow from the northeastern foot of the Iwate volcano. It is assumed that this report corresponds to Yakehashiri lava flow. The lava effusing started at midnight of January 21 and continued for 7-10 days. The inhabitant who resided in the the foot of the mountain was evacuated from the village due to frequent volcanic earthquake. The human and material damage did not occur in this eruption.
- 特定非営利活動法人日本火山学会の論文
- 1998-12-28
著者
関連論文
- 火山灰から見た2008年の桜島昭和火口の再活動過程
- P14 岩手-雪浦軽石(生出黒色火山灰群下部)のFT年代値(ポスターセッション,日本火山学会2007年秋季大会)
- 地質ジオラマを用いた3D火山地質情報展示 (特集 平成21年度産総研つくばセンター一般公開とジオドクトル)
- 北海道東部,屈斜路・摩周カルデラ噴出物の放射炭素年代値
- A32 伊豆弧八丈島における地殻内長距離マグマ輸送過程の検討 : 八丈島近海火山列形成メカニズム(火山の岩石学(1),日本火山学会2006年秋季大会)
- P06 岩手火山データベース : 岩手火山地質図電子版 (CD-ROM出版物)(日本火山学会2005年秋季大会)
- PA24 伊豆弧八丈島-三宅島地域におけるマグマ輸送過程解明を目指して : 八丈島、三宅島近海火山列調査航海速報
- 三宅島2000年8月29日噴火による火砕流堆積物の産状 (総特集 活動的火山) -- (2章 関東・伊豆小笠原の活動的火山)
- ASTERによる有珠火山2000年噴火に伴う降灰域の観測 (特集:有珠火山2000年噴火)
- P20 由布-鶴見火山群北部, 伽藍岳火山の水蒸気爆発堆積物
- P06 火山灰層序から見た東岩手火山における最近 6 千年間の噴火活動 : トレンチ調査と地表調査に基づく
- 九重火山起源の宮城・下坂田・飯田火砕流堆積物のジルコンのフィッション・トラック年代
- 5万分の1地質図幅「姫島」--縄文人御用達の黒曜岩の島 (特集:地質調査所発行の最新地質図類)
- 584 九重火山における小規模噴火の活動履歴
- P22 過去 5000 年間に九重火山で発生した小規模噴火
- P21 鬼界アカホヤ火山灰以前の九重火山テフラ層序
- A02 九重火山起源の宮城・下坂田・飯田火砕流堆積物の噴出年代
- P32 トレンチ調査によって把握された九重火山の小規模噴火の活動履歴
- P31 九重火山の飯田火砕流堆積物と九重第 1 軽石の層序 : 飯田火砕流のステージの噴火史
- A62 ピナツボ火山 1991 年火砕流堆積物の温度測定
- B34 岩手山周辺地域におけるマグマ性揮発性物質フラックス : 地下水流動系を介したフラックスの見積り(地殻変動(2)・火山化学,日本火山学会2008年秋季大会)
- P80 岩手山周辺地域における地下水流動系へのマグマ性揮発性物質の散逸(ポスターセッション,日本火山学会2006年秋季大会)
- P77 コア間隙水の同位体組成からみた岩手火山山麓の地下水流動系(ポスターセッション,日本火山学会2006年秋季大会)
- S07 浅間火山2004年9月噴火の噴出物の特徴と噴出量の見積り
- 三宅島火山2000年噴火のマグマ上昇モデル : 8月18日噴出物および高濃度SO_2火山ガスからの考察(三宅島2000年噴火と神津島・新島周辺の地震活動)
- A28 衛星リモートセンシングによる有珠山 2000 年噴火に伴う降灰分布
- P36 薩摩硫黄島火山硫黄岳の最近の活動状況 (1990-1998)
- 1997年5月11日秋田県澄川地すべり後に見られた澄川・赤川温泉の水質変化
- 1997年澄川地すべりにおける地すべり・水蒸気爆発・土砂流出の発生プロセスとそのメカニズム
- 350 九重火山起源の火砕流堆積物のジルコンのフィッション・トラック年代
- B45 九重火山の小規模火砕流堆積物と高温岩屑なだれ堆積物
- B44 九重火山南麓に分布する Kj-P1 以降の小規模火砕流堆積物
- 長野県南安曇郡安曇村中の湯で起こった熱水性爆発
- A20 岩手火山,西岩手カルデラ形成に伴うマグマシステムの変化 : 噴出物の同位体組成変化に基づく検討(火山の物質科学(2),日本火山学会2008年秋季大会)
- P-9 長期的火山(マグマ)活動及びその影響評価に資する火山地質データベースの設計(2.地下地質環境の地球科学:現象と応用,ポスター発表,一般講演)
- P78 ボーリングコア解析による岩手火山の噴火活動史の検討(ポスターセッション,日本火山学会2006年秋季大会)
- P44 桜島2008年の噴火プロセス考察(ポスターセッション,日本火山学会2008年秋季大会)
- 斑晶累帯構造および斑晶ガラス包有物に基づく屈斜路火山及び摩周火山のマグマプロセスの解明に関する研究 (総特集 カルデラ生成噴火--準備過程の理解にむけて) -- (カルデラ生成噴火のマグマシステム)
- 口絵 三宅島2000年噴火とそこで活動したマグマ
- 5万分の1地質図幅「岩ヶ崎」(宮城県) (特集:地質調査所発行の最新地質図類)
- 式根島流絞岩質溶岩流にみられる二次火口と放出物
- P21 5 万分の 1 地質図幅「岩ヶ崎」地域の火山層序 : 第三紀火山岩類及び鬼首カルデラを起源とする火砕流の噴出年代
- F8 火山爆発エネルギー量の評価と TNT 爆発実験 : 火山爆風圧力計のキャリブレーション実験
- 北海道東部,根釧原野および斜里平野における約3万5千〜1万2千年前のテフラ層序と後屈斜路カルデラ火山の噴火史
- P-3 断層活動の長期的推移予測手法の検討(2.地下地質環境の地球科学:現象と応用,ポスター発表,一般講演)
- 火山灰から見た2008年の桜島昭和火口の再活動過程
- 立山火山の噴火記録
- 立山火山の噴火記録
- P06 岩手火山における重力探査(ポスターセッション,日本火山学会2008年秋季大会)
- P79 岩手火山における重力探査(ポスターセッション,日本火山学会2006年秋季大会)
- 西岩手火山において有史時代に発生した水蒸気爆発の噴火過程とその年代
- P07 西岩手火山-鬼ケ城カルデラ内-に分布する水蒸気爆発堆積物の ^C 年代
- 文献史料に基づく,岩手火山における江戸時代の噴火活動史
- B19 地質学的調査と精密重力探査に基づく埋積された山体崩壊壁の推定 : 岩乎火山,平笠岩屑なだれの例(地殻変動・重力,口頭発表)
- P44 屈斜路カルデラ周辺地域における地下水流動系へのマグマ性揮発性物質の散逸(ポスターセッション)
- P40 姫島火山群のK-Arおよび^Ar/^Ar年代(ポスターセッション)
- 1-A13 第四紀火山地質データベース : 新たな第四紀の定義に準じた火山・火山岩体データベースの作成(火山防災,口頭発表)
- 2-B14 気象庁火山観測井コア試料に基づく岩手火山東部山麓の火山層序 : 東岩手火山の山体構成物と層序(火山活動史,口頭発表)
- A03 火山灰の色調による温度推定 : 2008〜2009年の桜島昭和火口温度変遷(噴火と噴煙のダイナミクス,口頭発表)
- B2-18 岩手火山におけるマグマプロセスの変遷 : 全岩化学・同位体組成に基づく検討(マグマ供給系,口頭発表)
- 北海道東部,釧路地域に分布する第四系の年代:
- 文献史料に基づく江戸期における霧島火山新燃岳の噴火活動
- 桜島から放出された火山灰の水溶性付着成分と色の時間変化(桜島火山)
- B1-05 長期火山活動及びその影響評価に資するデータベースの構築 : 数値地質図「第四紀火山岩・貫入岩体データベース」(火山の時空間分布,口頭発表)
- P90 桜島から放出された火山灰の水溶性付着成分と色の時間変化(ポスターセッション)