サケ科魚類ウイルスに反応するモノクローン抗体の作製およびそれらの認識する抗原の性質
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概要
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サケ科魚類の重要病原ウイルスである伝染性造血器壊死症ウイルス(IHNV),伝染性膵臓壊死症ウイルス(IPNV),およびヒラメの病原ラブドウイルス(HRV)に対するモノクローン抗体(MAbs)を作製し,それら抗体の各ウイルスに対する特異性と認識するウイルス抗原の性質について比較検討した. 精製ウイルスで免疫したBALB/c系マウスの脾臓より取り出したリンパ球とマウスミ***ーマ細胞P3-X 63-Ag.8.U1とをポリエチレングリコールで融合させ,MAbs産生ハイブリドーマをELISA法によりスクリーニングした. その結果, IHNV, IPNV, HRVに対するそれぞれ4種, 2種, 9種のMAbを得ることがでぎた.抗-IHNV抗体IgGは, IHNVとのみ特異的に反応し,IHNVのNタンパク質を認識する抗体で,IgMは同じラブドウイルス科に属するHRVと交叉反応性を示し,IHNVのNタンパク質だけでなくHRVのM2タンパク質をも認識する抗体であった.一方,抗-HRV抗体は,IHNVと反応した2種のモノクローン抗体を除き,HRV特異的で, HRVのM2タンパク質を認識する抗体であった.抗-IPNV抗体は, IPNVのγタンパク質だけでなく, IHNV, HRVの両ラブドウイルスのM1タンパク質とも反応し,それら3種ウイルス間に共通する抗原決定基が存在する可能性が示唆された.
- 社団法人 日本農芸化学会の論文
著者
-
亀井 勇統
佐賀大学海浜台地生物生産研究センター/九州大学大学院遺伝子資源工学
-
山田 耕路
九州大学農学研究院
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村上 浩紀
九州大学農学部
-
吉水 守
北海道大学大学院水産科学研究科 応用生物科学講座
-
木村 喬久
北海道大学水産学部水産細菌学教室
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亀井 勇統
サッポロビール株式会社アグリ事業開発部
-
ポテイ ホセルイス
九州大学農学部食糧化学工学科
-
白畑 実隆
北海道大学水産学部微生物学講座
-
村上 浩紀
九州大学農学部大学院遺伝子資源工学専攻
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