Triose reductoneと核酸関連化合物との反応
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概要
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酸性および加熱条件下でのTRと核酸塩基,ヌクレオシドあるいはヌクレオチド類との反応について検討し,以下のような知見を得た. TRと塩基との反応においては特にアデニン,プリンおよびグアニン等の塩基が顕著な褐変を示した.これらの反応は比較的急速に進行した.またプリン環内窒素原子にメチル基を有するカフェイン,テオフィリンおよびテオブロミンは上述のプリン塩基に比べてその着色度は著しく低かった.他方,ピリミジン塩基類との反応においては褐変度はTR単独の場合と同程度であった.ヌクレオシドあるいはヌクレオチド類との反応においても同様にプリン化合物との反応が顕著な褐変を与えた.そのなかでも特にアデノシン,5-アデニル酸,3-グアニル酸が高い褐変度を示した.またイノシンおよび5-イノシン酸との反応は中程度の着色度を与えた. これらの反応系における紫外吸収スペクトルの経時的変化を求めた結果,ほとんどの反応系においてTRに特徴的な270nm付近を中心とする吸光度の減少と反応物の生成を示唆する230および300nm付近の吸光度のわずかな増加が認められた.また還元力の変動から反応初期に還元力が増加することが観察され,新たな還元性物質の生成が推定された.さらにこの還元性反応物の生成はアデニン,グアニン,シトシン,アデノシン,グアノシン,シチジン,イノシン,5-アデニル酸,3-グアニル酸,5-グアニル酸,5-シチジル酸および5-イノシン酸系においてペーパークロマトグラフィーおよび濾紙電気泳動から確認された.
著者
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大村 浩久
九州大学農学部
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村上 浩紀
九州大学農学部
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篠原 和毅
九州大学農学部
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李 鎮夏
九州大学農学部食糧化学工学科食糧化学教室
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村上 浩紀
九州大学農学部食糧化学工学科食糧化学教室
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大村 浩久
九州大学農学部食糧化学工学科食糧化学教室
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