PCB投与によるコイ肝膵臓脂質の過酸化
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概要
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1. Aroclor 1248添加飼料を投与したコイ肝膵臓において, TBA反応陽性物質の増加,グルタチオン量,ビタミンE量およびDPPH反応物質量の減少がみられた. 2. Aroclor 1248投与により,コイ肝膵臓glutathione peroxidaseおよびglutathione reductase活性は有意に上昇した.しかし, γ-glutamyltranspeptidase活性には変化はみられなかった. 3.コイ肝膵臓9000×g上清およびミクロゾームにNADPH-生成系, Aroclor 1248を添加した場合の脂質過酸化は, Aroclor 1248の10-6, 10-7Mの低濃度では.促進されたが,逆に10-3, 10-4Mの高濃度では阻害された,なお, in vitro実験におけるAroclor 1248による脂質過酸化にはNADPH-生成系の存在が必要であった. 4.ミクロゾームのNADPH-cyt. c reductaseおよびglucose-6-phosphatase活性はAroclor 1248の10-5M以上の濃度で阻害された. 5. ANSのミクロゾームへの結合はAroclor 1248投与により増大した.また, in vitro実験でのAroclor 1248添加の場合,低濃度より高濃度でより結合は増加した. 6. Aroclor 1248投与によるコイ肝膵臓の脂質過酸化物の生成機構について考察を加えた.
- 社団法人 日本農芸化学会の論文
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