カルボニル化合物の2, 4-dinitrophenylhydrazoneの直接ガスクロマトグラフィー
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概要
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揮発性モノカルボニル化AA物の2,4-DNPHを直接ガスクロマトグラフィーにより検出する方法について検討を加えた.構成炭素数と保持時間の対数値との間に,各同族列について直線的関係があることを知った. オキソ酸の2,4-DNPHはメチルエステル化すること,により,ガスクロマトグラフ法で分離検出できることを見つけた. 2,4-DNPHは昇華性を持ち,減圧昇華精製することが可能であることを知り,結晶性2,4-DNPHは昇華してカラム上で分離できることを明らかにした.syn型,anti型をそれぞれ注入すると熱平衡によりsyn型,anti型が同量生成することを認めた. このガスクロマトグラフ法は従来行なわれている,2,4-DNPHのflash-exchange法にくらべ簡便で,かつ少量の試料でよいので,香気成分など微量に存在するカルボニル化合物を2,4-DNPHとして濃縮捕集しガスクロマトグラフにより検出できる.ことに食品の香気に,生化学に関連の深いオキソ酸の検出には特に有用な手段である.ガスクロマトグラフィーで検知し,さらにこれを指標として,2,4-DNPHを単離することが可能となり,ガスクロマトグラムから定量も可能である.
- 社団法人 日本農芸化学会の論文
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