EDTAの存在におけるカドミウムまたは鉛アマルガムによるモリブデンおよびバナジウムの還元ならびに分別定量 : エチレンジアミン四酢酸を利用する金属の分析法に関する研究(III)
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概要
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EDTAの存在でモリブデンをカドミウムおよび鉛アマルガムで還元したところ,pH5.0で最もよく還元されるが,還元時間60分では定量的に3価に還元することはできない.また,pH9.0以上では全く還元されなくなる.<BR>バナジウムを鉛アマルガムで還元したところ,pH4.0では還元時間30~60分で定量的に3価に還元することができ,pH5.0および9.0ではそれぞれ還元時間2分および4分で同じく4価に還元することができ,それぞれ赤血塩溶液で滴定して定量することができる.また,pH5.0~7.0で3価および4価の混合状態に還元したのち溶液に通気して3価のバナジウムを選択的に酸化すれば,4価の状態にそろえることができる.<BR>モリブデンおよびバナジウムの混合溶液を亜鉛アマルガムによりpH5.0でともに3価に還元し,さらに,鉛アマルガムによりpH9.0でバナジウムのみを4価に還元し,それぞれ赤血塩溶液で滴定してモリブデンおよびバナジウムを定量することができる.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
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