アミノエチルカルバモイルセルロースの作製とその性質 : 水銀及びカドミウムの捕集
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
カルボキシセルロース(G-cell)にエチレンジアミンを作用させて,セルロース基体にアミノエチルカルバモイル基が導入されていると推定されるセルロース誘導体(E-cell)を作製した.E-cellは水銀(II)を1×10^<-5>M溶液(pH 4)から98.1%,カドミウムを1×10^<-4>M溶液(pH 5)から94.4%まで捕集する.溶液のpHは水銀(II)及びカドミウムの捕集に影響するが,水銀はpH3以上,カドミウムはpH4.3以上で捕集率はほぼ一定最大になる.塩化物イオンの共存は水銀(II)の捕集を妨げるが,C-cellによる捕集に比べはるかに優れている.硝酸イオン,ナトリウムイオン及びカルシウムイオンの共存は妨害しない.カドミウムの捕集では,これらイオンの共存はともに強く妨害し,C-cellとほぼ同じ挙動を示す.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1978-03-05
著者
-
高野 和子
福井大学教育学部化学教室
-
小辻 奎也
静岡大学理学部
-
林 滋彦
福井大学教育学部
-
宮崎 章代
福井大学教育学部化学教室
-
西村 富子
福井大学教育学部化学教室
-
林 滋彦
福井大学教育学部化学教室
-
小辻 奎也
福井医科大学化学教室
関連論文
- 抽出浮選/吸光光度法による血清中の亜鉛の定量(超微量分析のための前処理と予備濃縮)
- キレート剤としての粉末状ヒドロキサムセルロースの作製とその性質
- アミノエチルカルバモイルセルロースの作製とその性質 : 水銀及びカドミウムの捕集
- ジチオカルボキシアミノエチルカルバモイルセルロースの作製とその性質 : 水銀(II)の捕集
- キサンテート化セファデックスの作製とその分析化学的応用
- ジチオカルボキシアミノエチルカルバモイルセルロースによる銅(II)の捕集
- 抽出浮選法を用いる微量銅の吸光光度定量
- ヒドロキサムロ紙クロマトグラフ法によるバナジウムのクロム,モリブデンからの分離 : ヒドロキサムロ紙によるクロマトグラフ分析法(II)
- 抽出浮選-吸光光度法による血清鉄の定量
- 抽出浮選-吸光光度法による血清銅の定量
- 架橋アガロースゲルのキサントゲン酸誘導体を用いる金属イオンの捕集
- キサンテート化セファデックスによる金属の捕集と分離
- ヒドロキサムセファデックスの作製とその性質
- 溶媒浮選法を用いる微量鉄の吸光光度定量
- キレート剤としての粉末状ヒドロキサムセルロースの作製とその性質
- ゲルマニウムの溶媒抽出吸光光度定量
- EDTAの存在におけるカドミウムまたは鉛アマルガムによるモリブデンおよびバナジウムの還元ならびに分別定量 : エチレンジアミン四酢酸を利用する金属の分析法に関する研究(III)
- エチレンジアミン四酢酸の存在における還元法を利用するモリブデンの定量 : エチレンジアミン四酢酸を利用する金属の分析法に関する研究(I)
- ヒドロキサムロ紙クロマトグラフ法によるウランの鉄,トリウムからの分離定量 : ヒドロキサムロ紙によるクロマトグラフ分析法(I)